ウツクシマツ:美し松(今も昔も旅の疲れを癒やす)
休憩に入った名神高速道菩提寺PAに見事な形のウツクシマツ:美し松(マツ科マツ属)が植わっていました。 アカマツの変種で主幹が真っ直ぐには伸びず、株元から多くの幹に枝分かれして独特の美しい樹形となります。 園芸品種の多行松に似ていますが、ウツクシマツは自然性で、高さは10mを超え、滋賀県湖南市美松山だけに、それも群生することで知られ、大正13年に国の天然記念物に指定されている珍しいものです。...
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休憩に入った名神高速道菩提寺PAに見事な形のウツクシマツ:美し松(マツ科マツ属)が植わっていました。 アカマツの変種で主幹が真っ直ぐには伸びず、株元から多くの幹に枝分かれして独特の美しい樹形となります。 園芸品種の多行松に似ていますが、ウツクシマツは自然性で、高さは10mを超え、滋賀県湖南市美松山だけに、それも群生することで知られ、大正13年に国の天然記念物に指定されている珍しいものです。...
View Articleカナビキソウ:鉄引草(居候の遠慮?)
道端に黄色いひじきのような草が見えました。 黄葉したカナビキソウ:鉄引草(ビャクダン科カナビキソウ属)です。 山野の日当たりのよい草地に生える半寄生の多年草で根はほかの草の根に寄生します。 高さは10~25?になり、互生する葉は長さ2~4?の線形で先がとがります。4~6月葉脇に外側が淡緑色で内側が白色の小さな花を1個ずつつけます。花弁はありません。(08年5月29日記事)...
View Articleカワラヨモギ:河原蓬(蓬に見えない葉)
カワラヨモギ:河原蓬(キク科ヨモギ属)の花が咲いています。 河原の名がついていますが、海岸の砂地にもよく見られる多年草で、茎の下部は木質化します。河原では直立しますが海岸では倒れることが多くなります。 根生葉を束生し、花がつく茎と花のつかない茎とがあり、どちらも葉は糸状に細かく切れ込みますが、花がつかない茎は白い毛でおおわれていて、花のつく茎の葉とは別種のように見えるといます。...
View Articleイワヨモギ:岩蓬(山奥にも広がる)
10年10月23日宝塚市郊外の西谷の森公園で見かけたイワヨモギ:岩蓬(キク科ヨモギ属)をとり上げました。 我が国における本来の分布は北海道の海岸や岩場などとされていますが、法面の崩れ防止のために吹き付けた種子にまじってか、長野県の道路脇で発見され、その後西日本から九州まで広がっているといわれます。 そのイワヨモギが、あまり人も通らない滋賀県甲賀市の山奥に花をつけていました。...
View Articleヨモギハベリマキフシ:蓬葉縁巻五倍子(花かと見まがう虫こぶ)11月16日
ヨモギの花穂とみられる部分が赤く色づいて何かの花のように見えていました。 どうやらヨモギハベリマキフシ:蓬葉縁巻五倍子という虫こぶのようです。形成者はヨモギクダナシアブラムシで、葉のふちが、葉裏を内側にして折れ、表面がふくれて葉肉が少し厚くなる虫こぶで、桃赤色、紫褐色、緑黄色などを呈します。 ヨモギの仲間は虫こぶができやすいようで、手元の小さい本でも6種類載っていました。
View Articleヨメナ:嫁菜(婿菜に勝る)
あまりにも身近にあるのでとっくに取り上げていると思っていたのに、まだだったのがヨメナ:嫁菜(キク科ヨメナ属)です。 田んぼの畔や土手などやや湿ったところにふつうにみられる多年草で、秋に咲く薄紫色の清楚な花が好まれて、一般には野菊の名で親しまれています。 ヨメナは万葉集では“うはぎ”として詠まれていて、「春日野に 煙立つ見ゆ 娘子らし 春野のうはぎ...
View Articleツヅラフジ:葛藤(変化に富む葉の形)
葉に変化がある草木はときどきありますが、概してつる植物には葉の形に変化があるものが多いようです。 なかでもツヅラフジ:葛藤(ヅラフジ科ツツヅラフジ属)は、全く切れ込みのないものからカエデ切れ込むものまで、同じ木とは思えないほど葉に変化があることで知られています。...
View Articleヒシ:菱(葉も実もひしげた形)
池面一面に広がったヒシ:菱(ヒシ科ヒシ属)が紅葉して、きれいな模様を織りなしています。 三菱などで知られる二方向の平行線が交差して出来た形「菱形」は、もともと縄文土器にも描かれた形を、後の時代に菱の実(葉とする説もある)にその形が似ている事から「菱文」と呼ばれるようになったといいます。そしてそのヒシの名は果実(または葉)が押しつぶされたように拉(ひし)げていることからきているといわれています。...
View Articleシオデ:牛尾草(果実も球状になるはず)
夏、小さい花を球状につけていたシオデ:牛尾草(ユリ科シオデ属)が黒い実をつけています。(雄花は07年8月31日記事) 山野に生えるつる性の多年草で、托葉が変化した巻きひげで他物にからみついてのびます。 雌雄別株で、果実は液果で直径約1?の球形、秋に黒く熟します。写真のは栄養の関係かきれいな球状になっていません...
View Articleモッコク:木斛(庭木の王者というが)
モッコク:木斛(ツバキ科モッコク属)は、昔から葉や樹形を楽しむ庭木として、松に次いで庭園には欠かせない樹木とされ、モッコクのない庭は庭ではないなどとまでいわれています。...
View Articleサラシナショウマ:晒菜升麻(秋にはこんな姿)
晩夏、少し高い山で白い小さな花がびっしりついた長さ20~30?の穂を出していたサラシナショウマ:晒菜升麻(キンポウゲ科サラシナショウマ属)(07年9月10日記事)が薬草園で穂状にまま果実をつけていました。果実は長さ約1?の袋果で、先端に花柱が残存します。中に入っている種子には薄い翼状の鱗片があり、風に乗って散布されます。 面白くもない果実ですが、夏の花しか見ることがないだけに珍しくて取り上げてみました。
View Articleオオミムラサキコケモモ:大実紫苔桃(食べられないコケモモ)
高槻北部の神峰山自然園の入り口に、オオミムラサキコケモモ:大実紫苔桃(キキョウ科プラティア属)が名前の通りの紫色の果実をつけていました。 熱帯アジアの原産で、常緑の匍匐性多年草で7〜10月淡紫色のミゾカクシに似た花をつけます。...
View Articleガガイモ:蘿藦・鏡芋(スクナヒコが乗って来た)
古事記によると、大国主の神が出雲にいるとき「波の穂より、天乃蘿藦(かがみ)の船に乗りて、ひむし(蛾)の皮を打ち剥ぎに剥ぎて衣服にし、帰(より)り来る神あり」と少名毘古那の神の登場を記述しています。 蘿藦(かがみ)は今でいうガガイモ:蘿藦・鏡芋(ガガイモ科ガガイモ属)のことで、神様がガガイモの果皮を船にして、海の彼方より渡ってきたというのです。...
View Articleツタウルシ:蔦漆(空中にのびる付着根)
12月に入ったというのにまだ青々したツタウルシ:蔦漆(ウルシ科ウルシ属)が目につきました。 触れるとかぶれが強いツタウルシも秋にはそれほどでもないというので、近づいて見ると若い枝に気根が伸び出ていました。 この気根でほかの樹木の幹などをはい登るわけで、一般に付着根といわれていますが、空中に垂れたままの状態ですでに気根が出ているのは、まつわりつく以外に何かの役目をしているのでしょうか。
View Articleロベリアソウ(ロベリアの仲間)
薬草園にロベリアソウ(ロベリア草)キキョウ科ミゾカクシ属が咲いていました。 北アメリカ原産で、別名はセイヨウミゾカクシ、ニコチンに似た効果を持つ物質を含むとされとされ、英名がIndian tobaccoで、禁煙サプリメントとして利用されているといいます。 ロベリアソウと聞いて思い出したのが、園芸のハンギングなどでおなじみのロベリアでした。調べてみるとロベリアソウの学名はLobelia...
View Articleショウジョウボク:猩猩木(ポインセチア)目立たぬが面白い花
クリスマスが近づくと花屋の店頭を鮮やかな赤色(白、桃色も)で彩るのがショウジョウボク:猩猩木(ポインセチア)(トウダイグサ科トウダイグサ属)です。...
View Articleヨコグラノキ:横倉の木(あちこちにあった)
観察の仲間でヨコグラノキ:横倉の木(クロウメモドキ科ヨコグラノキ属)というと、よく“ああ武田尾にあるあの木でしょう”という反応が返ってきます。...
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