オオシラビソ:大白檜曽(晩夏の花と実・栂池自然園3)
7月に続いて同じ年に2度も栂池へ行ったのは、いろいろありますが、ひとつには、今年は何年に一回というオオシラビソ:大白檜曽(マツ科モミ属)の球果の当たり年ということを聞いたからでした。 樹の天辺付近に成っているオオシラビソの球果を動くゴンドラの中から撮影しようとしましたがうまく行きません。中間駅でぜひ撮りたいのだがと駅員にたのむと、駅建物の普段立ち入り禁止の場所に案内してくれました。...
View Articleヒロハツリバナ:広葉吊花(晩夏の花と実・栂池自然園4)
7月初め戸隠森林公園で見かけたヒロハツリバナ:広葉吊花(ニシキギ科ニシキギ属)(7月28日記事)http://blog.goo.ne.jp/suiyoukaji/d/20120728 が、栂池で実をつけているのに出会いました。...
View Articleクロクモソウ:黒雲草(晩夏の花と実・栂池自然園5)
栂池高原を歩いて、展望湿原への登りにかかる手前に銀明水といわれる水場があります。 周遊ルートを少し外れた水場でのどを潤していると、流れの上方の岩場ににクロクモソウ:黒雲草(ユキノシタ科ユキノシタ属)が見えました。...
View Articleベニバナイチゴ:紅花苺(晩夏の花と実・栂池自然園6)
7月初めの栂池自然園の遊歩道で、真っ赤な花で目立っていたのはベニバナイチゴ:紅花苺(バラ科キイチゴ属)が、赤い実をつけていました。http://blog.goo.ne.jp/suiyoukaji/d/20120715 中部山岳地方北部の、雪の多い日本海側の亜高山帯~高山帯の林縁や沢沿いに生える落葉低木で、よく分枝して高さ約1mになります。...
View Articleサンカヨウ:(晩夏の花と実・栂池自然園7)
サンカヨウ:山荷葉(メギ科サンカヨウ属)については08年5月20日の記事でこんなことを書いていました。「こし高い山に咲く花は、うまく花期に合わないとなかなか見る機会がありません。サンカヨウも、夏山では何回かきれいな藍色の果実を見ておなじみなのに、花を見たのは今回の北尾根が初めてでした。」8月末の栂池高原のサンカヨウも果実でした。...
View Articleキンコウカ:金黄花(晩夏の花と実・八方尾根6)
八方尾根のあちこちに花が終わりかけたキンコウカ:金黄花(ユリ科キンコウカ属)が見えました。 鮮やかな黄色の花が咲くのでこの名があり、金光花とも書きます。 本州近畿地方以北、北海道の山地帯〜亜高山帯の湿原、湿地や渓流ぞいなどに生える多年草で、しばしば群生します。...
View Articleタカネネデシコ:高嶺撫子(晩夏の花と実・八方尾根7)
八方池の近くにタカナナデシコ(ナデシコ科ンデシコ属)が咲いていました。 本州中部地方以北の高山帯の砂礫地などに生える多年草で、高さは20cmくらい、カワラナデシコの1変種とされています。 7~9月に咲く花は茎の先に1~3個つき、直径4~5cmで紅紫色、花弁は5個で、細かく3分の2くらいまで切れ込みます。下部は細い爪状になり萼筒の中にあります。...
View Articleハッポウアザミ:(晩夏の花と実・八方尾根8)
八方尾根に咲いていたハッポウアザミ(キク科アザミ属)です。 手許の図鑑ではハッポウの名がついた植物が8種載っていて、そのうち7種が八方尾根特産種となっており、このハッポウアザミもその一つになっています。 茎は上部で分岐し、薄いクモ毛があります。頭花は主茎および長い柄の先に上〜横向きにつけ、総苞片は斜上または平開していて粘りません...
View Articleハッポウタカネセンブリ:八方高嶺千振(晩夏の花と実・八方尾根10)
ハッポウタカネセンブリ:八方高嶺千振(リンドウ科センブリ俗)も八方尾根に生育する固有種で、北アルプス北部に分布するタカネセンブリの蛇紋岩変種とされています。 花径は1cmほどで、淡青紫色に濃青色の斑点があります。八方尾根には比較的多く生育しており、花は小さいが、よく分枝した茎の先に数個つくので、結構見つけやすい花といえます。
View Articleミヤマダイモンジソウ:深山大文字草(晩夏の花と実・八方尾根11)
白い5枚の花弁が不ぞろいで、下の2枚が長いため全体の花の形が「大」の字に見えるのでその名があるダイモンジソウは、各地の低山から高山までの湿った岩の割れ目などに生える多年草で、分布域が広いため変異の幅も大きく、様々な園芸種もつくられています。...
View Articleミヤマママコナ:深山飯子菜とミヤマコゴメグサ:深山小米草(晩夏の花と実・八方尾根12)
八方尾根にミヤマママコナ:深山継子菜(ゴマノハグサ科ママコナ属)とミヤマコゴメグサ:深山小米草(ゴマノハグサ科コゴメグサ属)が混じって咲いていました。...
View Articleミヤマタンポポ:深山蒲公英(晩夏の花と実・八方尾根13)
八方池の周辺にミヤマタンポポ:深山蒲公英(キク科タンポポ属)が群生していました。 白山から日本アルプス北部、妙高、戸隠にかけての高山帯の岩礫地や草地に特産する多年草です。 タンポポの仲間はおもに総苞片の形や突起で区別されますが、ミヤマタンポポの総苞には突起がないのが特徴といい、舌状花の筒部の長さは約5mmで色が浅いというのですが、他種との区別はたやすくはないようです。...
View Articleハッポウウスユキソウ:八方薄雪草(晩夏の花と実・八方尾根9)
ハッポウの名がつく植物の多くは八方尾根特産種ですが、このハッポウウスユキソウ(キク科ウスユキソウ属)は、八方尾根と隣の遠見尾根でも確認されています。 ミネウスユキソウの変種とされ、茎葉が45~60°に斜上するところが、斜上しないミネウスユキソウと異なります。頭花は茎の先に多数つき、柄は殆どありません。...
View Articleオオイタドリ:大虎杖(晩夏の花と実・八方尾根14)
亜高山帯周辺に生える大形のイタドリはオオイタドリ:大虎杖(タデ科イタドリ属)です。低山から亜高山帯の砂礫地や道端などに群生することが多く、普通のイタドリよりかなり大きくて高さは3m近くになり、葉も大きく長さ30cmちかくになります。 葉の裏が白いこと、葉の基部がハート形になることが普通のイタドリとの見分けのポイントになります。 雌雄別株で、花期は7~9月です。...
View Articleミヤマナラ:深山楢(晩夏の花と実・八方尾根15)
ミヤマナラ:深山楢(ブナ科コナラ属)が可愛い実をつけていました(9月1日撮影)。本州の中部地方以北の亜高山帯に生える雌雄同種の落葉低木で、積雪の多い日本海に多く、風当たりの強い斜面や尾根筋に多く生えます。...
View Articleシマツユクサ:島露草(島から北上?)
淀川の河べりの木の陰に色が淡くて少し小ぶりの花をつけたツユクサを見かけました。 場所が場所だけに、たまたま栄養不良か何かとも思いましたが、一帯に咲く花はみな同じなので別種と思って調べてみますとシマツユクサ:島露草(ツユクサ科ツユクサ属)だとわかりました。 ツユクサに似ていますが、花は淡紫色で小さく、苞の幅が狭く先が長くとがるので、苞の幅が広く先が短くとがるツユクサと区別できます。...
View Articleメガネツユクサ:眼鏡露草(白ぶち眼鏡の)
ある植物園に咲いていたツユクサにメガネツユクサ:眼鏡露草(ツユクサ科ツユクサ属)の名札がありました。 花のサイズがツユクサとオオボウシバナの中間というメガネツユクサは、やや縮れた形状の花弁の端が白っぽくなっているので別名をフクリンツユクサ:輪露草ともいうそうです。草丈は30〜50cm、花期は6〜9月で、花と草丈がやや大型、花弁の縁が白いフリル状になっている以外はツユクサと同じようです。...
View Articleイヌゴマ:犬胡麻(イヌでもかわいい)
秋の気配が漂いだした」淀川の河川敷にイヌゴマ:犬胡麻(シゾ科イヌゴマ属)が、今も花をつけていました。 果実がゴマに似ているが、利用できないことからこの名がありますが、イヌの名前がついてるおおくのさえない他の植物に比べて、花のきれいさからはこの名は少し可哀そうな気もします。 山野の湿地に生える多年草で高さは30〜70?、四角形の茎には短い下向きの刺上の毛があります。...
View Articleキイジョウロウホトトギス:紀伊上臈杜鵑(気品ある美しさ)
六甲高山植物園で見たキイジョウロウホトトギス:紀伊上臈杜鵑(ユリ科ホトトギス属)です。 昔から紀伊半島南端の古座川、那智山、熊野川渓谷の岸壁に自生していた熊野地方特有の多年草ですが、いまや希少種となり環境省レッドリストの絶滅危惧IB類(EN)の指定をうけています。...
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