垂れ下がったツノハシバミ:角榛(カバノキ科ハシバミ属)の雄花序の上のほうに、真っ赤なものが見えます。ツノハシバミの雌花序は芽鱗に包まれたまま開花するので、赤い柱頭だけが芽鱗から顔をのぞかせるのです。
各地の山内に生える落葉低木で、ふつう高さは2〜4mで株立ち状になります。秋につける堅果の果苞は長さ3~7cmで先が嘴状になるのでこの名があります。
果実は堅果で炒って食用にされます。食用ナッツとして菓子などに使うヘーゼルナッツは本種とごく近縁のヨーロッパ産の種類です。
この赤い髯を出した形の雌花をみてイソギンチャクに似ているという人がいましたが、ごく小さいかがり火の炎のようにも見えてきました。