7月に続いて同じ年に2度も栂池へ行ったのは、いろいろありますが、ひとつには、今年は何年に一回というオオシラビソ:大白檜曽(マツ科モミ属)の球果の当たり年ということを聞いたからでした。
樹の天辺付近に成っているオオシラビソの球果を動くゴンドラの中から撮影しようとしましたがうまく行きません。中間駅でぜひ撮りたいのだがと駅員にたのむと、駅建物の普段立ち入り禁止の場所に案内してくれました。
球果は上向きにつき、長さ約10cm、直径6~10cmの楕円形で、濃青紫色です。6月に開花したその年の秋に熟し、完全に熟すと種鱗は中軸から離れバラバラになって落ちてゆきます。
オオシラビソは日本固有で、本州中部地方以北にシラビソと混生し、多雪地帯ではシラビソが欠落し耐雪性のあるオオシラビソが優先します。大木になる樹木のわりには比較的短命で樹齢50~60年を超すと病虫害に侵されやすいといいます。
青森地方に多いことからアオモリトドマツの別名があります。(8月31日撮影)