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Channel: 新・むかごの日記
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トリガタハンショウヅル:鳥形半鐘蔓(鳥形地名でした)

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妙見山のリフトと並行する山道で見かけたのが、トリガタハンショウヅル:鳥形半鐘蔓(キンポウゲ科センニンソウ属)です。
高知県の鳥形山で発見されたとかでこの名があるつる性の低木で、ハンショウヅルに似ていますが、あまり大きくならず、花は淡黄白色で、萼片は薄く、外面に白毛があります。花柄は葉柄よりもかなり短いのも特徴です。
べつにシロバナハンショウヅルというのもありますが、こちらは釣鐘が中ほどから開いたような形になっているそうです。

コンニャク:蒟蒻(農家は見ない花)

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薬科大学の薬草園に珍しいコンニャク:蒟蒻(サトイモ科コンニャク属)の花(?)が咲いていました。
東南アジア、中国原産の多年草で、古くから渡来し、各地で栽培されます。高さ1mにもなり、球茎は扁平形で、3年ほどかけると直径30?ほどにもなり、これがコンニャクの原料になります。
雌雄異花で、数年たって球茎が大きくなると、初夏に花が咲きます。花は太い棒のような肉穂花序にびっしりとつき、暗紫色の大きい仏炎苞に包まれており、花の頃には葉はありません。農家の人は花が咲く前に大きくなった球茎を収穫するので、ふつうこの花を見ることはありません。
仏教とともに中国から伝わったというコンニャクは、当初味噌煮にしたものを僧侶など上流階級だけが口にしたそうで、庶民の食卓にのぼるのは江戸時代後期になってからだといいます。
現在群馬県が全国一の生産地として知られていますが、国産品保護のため馬鹿高い関税で保護されているのは、歴代首相が群馬県出身だからと、某大臣が発言したりして話題になったことがありました。
実際はそれほどでもないようですが、庶民的なおでんのネタも、国際的な農業問題のなかで苦しんでいるようです。

クマガイソウ:熊谷草(熊谷直実の母衣)

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奥伊吹山にクマガイソウ:熊谷草(ラン科アツモリソウ属)が咲いているというので見てきました。
袋状の唇弁を源平合戦で、平敦盛を討った熊谷直実の母衣(矢除けの布製の袋)に見立ててこの名があります。
山野の樹林の下に生える多年草で、近年自生地が少なっているといいます。ここでは、山荘の主人がよそから移植したものが、いつのまにか群生するようになったそうで、周囲の環境がよほど自然繁殖に適していたのでしょう。
茎の高さは20〜40?、葉は大きくて直径10〜20?の扇形で縦じわが目立ち、2個が対生状につきます。花は大形で、茎の先に1個つき、背萼片は淡緑色、唇弁は袋状にふくらみ、紅紫色の脈があります。
同じ仲間に、熊谷直実の相手役のアツモリソウがあり、こちらはやや小ぶりに見え基本的な花色が紅色です。白くていかついクマガイソウ、赤くてやさしげなアツモリソウとは、気の利いた名づけといえます。もっともいつぞや礼文島で見たレブンアツモリソウは、平家の赤ではなくて薄黄白色でした。

ムギ:麦(麦秋間近の近江路)

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滋賀県近江八幡市安土町で

滋賀県を通ると、あちこちに今時珍しくなった麦畑が広がり、間もなく日本の原風景ともいえる麦秋
の季節です。
人類の最も主要な食糧であるコムギ(イネ科コムギ属)、オオムギ(イネ科オオムギ属)の歴史は古く、およそ1万年前に西アジアで始まったといわれています。
日本には中国を経て奈良時代以前に入ってきました。
そのうちコムギの仲間は1個の小穂に実が何個付くかで、普通形、2粒系、1粒系に分かれます。
普通系の中のパンコムギというのが現在最も多く栽培され、パンや菓子、麺類の原料に使われます。
マカロニやスパゲッティ―には2粒系のヂュラムコムギが使われているそうです。
オオムギは実の付き方で六条大麦と二条大麦に分かれ、日本で栽培されているのはほとんどが六条系で、押麦(麦飯)、麦茶、味噌・醤油などの原料になります。
ビールやウイスキーには二条麦が使われます。

ウツギ:空木(花糸の飾りは何のため?)

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ウツギ:空木(ユキノシタ科ウツギ属)が満開です。旧暦4月卯月に咲くので“卯の花”の名で親しまれており、高槻市民の花にもなっています。枝先に白い鐘形の花がむらがって咲く姿はおなじみですが、葉の両面や、花柄や萼などに星状毛が目立つなど、白花としての清純なきれいさにやや欠ける気もします。
その花の内部を覗くと、10本ある雄蕊が特徴ある形をしているのが見えます。
雄蕊の白い花糸の両側に翼があり、翼の先端がぴんと突き出て、その先に黄色い葯がつく姿は、まるで灯がついた蝋燭のようです。
花糸を目立たせて、送粉者を誘う植物に、ネムノキやコアジサイなどがありますが、花弁の中に潜んでいるウツギの花糸が、このように凝った造作をしている意味はよく分かりません。

ギンパイソウ:銀杯草(梅ではなく杯でした) 

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少し地方へ行くと、町おこしの一環でしょうか、道路わきにいろいろな草花を植えて、通る人を楽しませてくれます。
そのなかに、白い杯状の花を上向きにつけた草がありました。名前を聞くとギンパイソウということでした。よく似た名前に、ユキノシタ科のギンバイソウ(銀梅草)、フトモモ科のギンバイカ(銀梅花)キンポウゲ科のキンバイソウ(金梅草)などがあるので、おもわずパ(半濁音)イですか、バ(半濁音)イですか、どんな字を書くのですかと訊ねました。
答えはギンパイ(半濁音)で、銀杯草と書くと知りました。
ナス科の多年草でニーレンベルギアの名でも知られ、ギンサカズキの別名があります。アルゼンチン、チリの原産で、葉は長楕円(ちょうだえん)状のへら形、葉身は長さ2、3センチメートルで長い柄があります。花は6〜9月、葉と対生し高坏(たかつき)状に1個つき、乳白色、花径は2、3センチメートルで芳香があります。地表下の走出枝がよく発根し、分枝して地面を覆って茂るので、地被植物として庭や公園に植えられます。栽培は容易で3〜4月、走出枝を切り取って植え付けるとよく活着するそうです。

クリンユキフデ:九輪雪筆(戸隠高原の植物 1)

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7月5日戸隠高原を歩きました。前日の栂池自然園が2000m近いであったのに対して、戸隠は1000m程度と低く、一日でずいぶん季節が進んだような感じになりました。
道端にクリンユキフデ:九輪雪筆(タデ科タデ属)が咲いています。
本州、四国などの深山の下に生える多年草で、高さ20~35cmで、分枝せず、茎葉は互生し短柄、上部で無柄となり茎を抱きます。
花は初夏、花穂は葉脇につき、花弁はなく花冠状の白い萼で、萼は深く5裂し長さは2~3?です。
葉が層をなすので九輪、白い花穂を雪筆とみてこの和名があるとされています。地味な花のこの草は少々名前負けの感があります。

ハクサンタイゲキ:白山大戟(戸隠高原の花 2)

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戸隠高原のあちこちに見られたのがハクサンタイゲキ:白山大戟(トウダイグサ科トウダイグサ属)です。白山・戸隠山など本州の山地に生える多年草で、茎は直立し、高さ40〜80cmなります。
薄質の葉は互生し、茎の先端で輪生します。総苞は側枝の先に輪生し花序を包みます。花は総苞が合着して杯状になり、その中に多数の雄花と1個の雌花があります。
和名の白山大戟は産地を表しているそうですが、戸隠高原でもたくさん見られました。学名はEuphorbia togakusencis Hayataで、小種名に産地として戸隠山が入っているのも肯けます。学名と和名で産地を示す言葉が違うのも面白いところです。

カンボク:肝木(戸隠高原の植物 3)

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戸隠森林植物園の遊歩道で、上向きに白い花をつけた木を見かけました。
この辺に多いオオカメノキか何かと思いましたが少し様子が違います。何よりも三つに切れ込んでいる葉が気になります。
どうやら北海道、本州では中部地方以北の内陸部や日本海側の湿潤なところに多く、関東地方以西には分布しないというカンボク:肝木(スイカズラ科ガマズミ属)のようです。
高さは2~7mの落葉低木~小高木で、葉は対生し、長さ5~12?で、中ほどまで3つに切れ込み、中央の裂片が長く、ふちには粗い鋸歯があります。
5〜7月、直径10?ほどの花穂の中心部に小さな両性花が多数集まり、そのまわりを白い装飾花が取り巻きます。装飾花は直径2?ほど、果実は9~10月に赤く熟します。
和名は肝木と慣用されていますが、意味は不明だそうです。

ヒメアオキ:姫青木(戸隠高原の植物 4)

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戸隠森林植物園のところどころで、ひざ丈に満たない低いアオキが立派に赤い実をつけているのを見かけました。
ヒメアオキ:姫青木(ミズキ科アオキ属)です。アオキの日本海側多雪地帯型の変種で、北海道、本州の日本海側の多雪地帯に分布し、山地の林内、林縁のやや日陰になる場所に自生します。
多雪に耐えるように、茎や枝がしなやかで、ほふく型化し、雪の圧力に適応した常緑樹の一つで、日本海要素といわれる日本海側に特有な植物群のなかの一つです。
この仲間ではユキツバキが知られていますが“むかご”でも同様のエゾユズリハハイイヌガヤなどをとり上げています。
ヒメアオキは、アオキよりひとまわり小さく、高さは1mほど、幹は直立せず積雪にまかせるように横這いし、葉がつく部分で斜めに立ち上がります。
葉の形は長楕円形で葉の縁には粗い鋸歯があります。花期は3〜5月で、小さい褐色の花をつけ、果実は卵形の液果で種子を1個含み、秋頃から赤く熟し、翌年の開花の頃までついています。

ヒロハツリバナ:広葉吊花(戸隠高原の植物 5)

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日本海要素といわれる矮性化した常緑樹の例として昨日ヒメアオキをとり上げましたが、逆に落葉植物の葉の大型化・広葉化も日本海要素とされています。戸隠森林植物園で見たヒロハツリバナ:広葉吊花(ニシキギ科ニシキギ属)もそのひとつです。
日本海側気候では、雪解け水で土壌水分が多く光合成に必要な水分が豊富なため葉が大型化したものとされています。
ヒロハツリバナは、やや標高の高い山地の樹林内に生える高さが3〜6mになる小高木で、対生する葉は長さ3〜12cm、幅2〜7cmの倒卵状楕円形ふちに細かくて鈍い鋸歯があります。
6〜7月、葉脇から集散花序を下垂、黄緑色の小花を3〜20個つけます。果実は?果で、9〜10月に紅色に熟し橙赤色の仮種皮に包まれた種子を出します。
同じ例として見られるものに、オオバクロモジ(10年11月27日記事)、スミレサイシン(08年4月15日記事)、マルバマンサク、などがあります。

ショウキラン:鍾馗蘭(戸隠高原の植物 6)

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戸隠神社奥社への参道にショウキラン:鍾馗蘭(ラン科シュキラン属)が咲いていました。
深山の林内などに生える葉緑素を持たない腐生植物で、茎は直立し高さ10~30cm、乳白色でやや淡紅色を帯びます。葉は退化して鱗片状になり、茎頂に数個の直径約3cmの淡紅色の花をつけます。
和名は上と左右に開いた花弁が魔よけの神様、鍾馗さんの帽子にしているところからきています。
その鍾馗さんとは、唐の玄宗の夢に出て、魔を祓い病を治したという故事から、疫気を退け魔を除くという神様となっています。巨眼、多髯、里冠をつけ、長靴を履き、右手に剣を執り、小鬼をつかむその姿は、5月人形にも取り入れられ、京町家の屋根に飾られたりしておなじみです。
ところも戸隠奥社への参道わきで出会ったこの珍しいショウキランは、鍾馗さんの魔よけ伝説もあって、今回の旅の中でも強い印象を残して忘れられない花となりました。

コバノフユイチゴ:小葉の冬苺(戸隠高原の植物 7)

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戸隠森林植物園の遊歩道沿いのいたるところに花を咲かせていたのがコバノフユイチゴ:小葉の冬苺(バラ科キイチゴ属)でした。
山地の林内などに生えるつる性の常緑小低木で沿海地では見かけず、観察ポイントとして芦ノ湖、白馬猿倉、四国では石鎚山や横倉山周辺並んで中部地方では戸隠山山麓と出ていて、戸隠でやたらと目についたことに納得しました。
茎や枝に白色の毛と上向きの刺があり、互生する円形の葉の縁には鈍鋸歯があります。
花は5~7月、枝先に直径2cmほどの白色の花を1個つけます。萼片は狭卵形で、外面に棘状の毛がありふちは櫛状に浅く切れ込みます。
果実は集合果で、8〜9月に赤く熟し食べられます。
花も実も冬に関係ないのにフユイチゴの名がついているのは不思議です。別名のマルバフユイチゴの方がすんなりと入ってきます。

トチバニンジン:栃葉ニンジン(戸隠高原の植物 8)7月31日

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戸隠森林植物園の木道から見下ろす位置にトチバニンジン:栃葉ニンジン(ウコギ科トチバニンジン属)が花をつけているのが見えました。
名のとおり葉の形がトチノキの葉に似ているので、地味な花の割にはよく目立っていました。
日本と特産で各地の樹陰地に生える多年草で、高さは60?内外、根茎は長く地中に這い節があるので竹の地下茎に似ているというので竹節人参の別名があります。
花は初夏から、球状の散形花序に淡黄緑色の多数の小花を開きます。
トチバニンジンが人参の代用として医薬に用いられたのは、江戸初期に帰化中国人が鹿児島でこの草を発見し利用法を教えたのが始まりと伝わります。
根茎を掘り取り天日乾燥するか湯通しして乾燥したものが生薬の竹節人参で健胃、解熱、去痰などの薬効があります。

ヒロハシモツケ:広葉下野(木のシモツケもある伊吹山) 

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世界中でも有数の多雪地帯といわれる伊吹山、今年は特に積雪が多かったためか7月末の伊吹では例年なら散ってしまっているような花がまだ咲いていました。
そのひとつがヒロハシモツケ:広葉下野(バラ科シモツケ属)です。
山地に生える落葉低木で、高さ1m位になります。伊吹山では山頂のお花畑 に点在する本種は、母種のシモツケに比べて葉が大きく、幅広の卵形で8cm 位になります。
花は初夏、紅色〜濃紅色で今年枝の先端に密に咲きます。
夏の伊吹山といえば山頂一帯を紅赤色に染めるシモツケソウが有名ですが、その名のもとになっている(ヒロハ)シモツケを見るのは初めてです。
季節の遅れで図らずも出会えた“木”のシモツケは、シモツケソウほどの派手やかさはなくとも、自分が本家だと胸を張っているようでした。

コバノミミナグサ:小葉の耳無草(伊吹山固有の)8月4日

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伊吹山の遊歩道わきにコバノミミナグサ:小葉の耳無草(ナデシコ科ミミナグサ属)が咲いていました。
コバノミミナグサは伊吹山山頂付近の石灰岩地帯にのみ分布するといわれ、仲間のミミナグサが(08年5月9日記事),花弁と萼片の長さが同じぐらいなのに対して、本種は花弁の方が長く、花弁の先が二つに裂けます。花弁もミミナグサより長いようです。
いつぞや八方尾根でクモマミミナグサというのを見ました。(05年9月3日記事)大昔、気候変動によって山岳地帯に取り残された同じ仲間の植物が、隔離されたままその地で別の品種に進化していった例かもしれません。
個体数も少なく大変貴重だという道端のコバノミミナグサにそっとがんばれと声援を送りました。

シュロソウ:棕櫚草(色黒でもしっかりおめかし) 

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雄花

両性花
色とりどりの伊吹山山頂のお花畑にさえない黒紫の花でかえって目立っているのがシュロソウ:棕櫚草(ラン科シュロソウ属)です。
この変わった名前は、茎の基部の枯れ葉の繊維が残っている姿がシュロの毛にそっくりなところからきていますが、ほとんど誰も根元を見たことがないのにシュロソウの名のほうはよく知られています。
山地から亜高山にかけての草地や林の中に生える多年草で、高さは50~100cm、葉は茎の下部に固まってつき、長さ20~30cmの細長い楕円形で、基部は鞘状になって茎を包みます。
7~9月、直径約1cmの暗紫褐色の花を円錐状につけます。
同じ株に両性花と雄花が混じってつき、花序の主軸に両性花、横にのびた枝には雄花がつきます。
ルーペで見るとなかなか美人です。色は黒くてもお化粧はしっかりしているシュロソウです。

イブキトウキ:伊吹当帰(不妊の特効薬?)

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セリ科は見分けの難しい植物ですが、伊吹山頂に見られるイブキトウキ:伊吹当帰、またはミヤマトウキ(セリ科シシウド属は、)は、全草にセロリかセリのような強い香りがあることでセリ科の中でも見分けやすいもののひとつといえます。
北海道南西部、本州中部地方以北に分布し、亜高山帯から高山帯の岩礫地や渓流沿いの岩上などに生育する多年草で、根はゴボウ状で太く、茎は高さ20~50?になります。
茎は多く枝を分け、互生する葉は2〜3回3出羽状複葉で縁には尖った鋸歯があり、葉柄の基部は膨らんで茎を抱きます。
花期は6-8月、枝先に複散形花序をつけ、白い5弁小花を多数つけます。
根は血液循環を高める作用があり、不妊症、生理不順、冷え症など婦人科系疾患の治療薬として知られており、薬用植物として栽培もされます。
その「当帰」の名前の由来はいくつか説がありますが、不妊で一時は実家に帰されお嫁さんが、この根を煎じて飲んだところ子宝に恵まれ、婚家に当(まさ)に帰るべくして帰ったことからきているという話がしられています。
生みたくても産めない女性が増えて、少子化の傾向に拍車がかかっている当今、もっと役立ててほしいのがこのトウキです。

ウバユリ:姥百合(名前で損している)

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伊吹山に咲いていたウバユリ:姥百合(ユリ科ウバユリ属)です。花の咲くころには根元に葉(歯)がないにかけて姥という名がついてい
ますが、草原にすっくと立つ姿はユリほどの派手さはないにしても結構落ち着きのある美しさです。
山野の湿った草地や林の中に生える多年草で、地下に白い鱗茎があり、これが成熟して大きくなると太い茎がのびて花を咲かせます。そのころにはその鱗茎は消滅しそばに新しい鱗茎が生まれます。
茎は中空で、高さは60~100cm、葉は茎の下部に数個固まってつきます。単子葉植物としては珍しく脈は網状で、長い葉柄があります。
7~8月、茎の上部に長さ10cmほどの緑白色の花が数個横向きにつき、先はあまり開きません。花には芳香があり、鱗茎からは上質のでんぷんがとれるなど、ああウバユリかと片づけられるわりにはいいところも多く、名前で損をしているのがウバユリです。

オオハナウド:大花独活(外側の花弁が大きい)

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伊吹山山頂付近に咲いているオオハナウド:大花独活(セリ科ハナウド属)です。
よく似たハナウド:花独活(07年5月12日記事)が川岸など平地の湿ったところに咲き花期も5〜6月と早いのに対し、オオハナウドは山地~亜高山や寒地に生え花期も6~8月となります。
茎は中空で太く高さは1.5〜2m、葉は大きくふつう3出複葉で、小葉は欠刻状に切れ込みます。
枝先に大形の複散形花序をつけ、周辺花では外側の1花弁が大きいのが特徴です。
ハナウドと同じように周辺の花弁が大きいのは、花序全体を一つの花として機能させているのではないかといわれています。
シシウドとおなじくウドの名がついていますが、ウコギ科のウドとは全く異なるセリ科です。
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