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Channel: 新・むかごの日記
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一月の終わりごろから、毎年のように新聞やTVで写真が出るが滋賀県守山市なぎさ公園のカンザキハナナ:寒咲花菜(アブラナ科アブラナ属)です。
花屋で売られているハナナ(花菜)は、チリメンハクサイから、花の観賞を目的に改良されたものとされています。その中でもこのカンザキハナナは、冬の寒い時期から咲くように改良された品種と思われます。食用を目的としていませんが、この公園で地元の方が菜の花の漬物を販売していたので、あるいはこの蕾を摘んで漬物にしているのかもしれません。
この公園へは、今津のザゼンソウとからめて毎年のように行って写真を撮っていますが、あまりにも定番すぎると思ったのか、調べてみると“むかごの日記”にはこれが初登場でした。


ザゼンソウ:座禅草(今年も行きました)

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何年ぶりかの豪雪で降雪地帯では人々の難儀が報道されています。少々不謹慎と思いながら、寒波が緩んだ19日、湖北へ雪見ドライブしてきました。
まだ少し早いと思いながら、毎年のように訪れている、旧今津町弘川のザゼンソウ自生地へ立ち寄りました。
自生地は深い雪に埋まり、流れのなかにわずかなザゼンソウが姿をみせていましたが、花にはまだまだという感じでした。
遠隔地のこととて、今年はこれで終わりになるかもしれないので、顔を出したばかりのザゼンソウの写真を載せます。
昨年26日に行った時も少し早かったのですが、今年のよりは少しましですのでこちら(11年3月1日記事)をご覧ください。

カンザキアヤメ:寒咲菖蒲(外来種だった)3月1日

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庭に片隅にアンザキアヤメ:寒咲菖蒲(アヤメ科アヤメ属)が咲いています。
寒中に凛と咲くというよりは、冬の景色の中で、なんとなく違和感を覚える気がしていました。
調べてみると、やはりもともとは地中海の東部沿岸に分布し、乾燥した岩礫地の斜面に生える外来種とわかりました。高さは20〜30センチ、葉幅は約3?程度と細く、晩秋から冬の終わりにかけて花を咲かせます。花はふつうスミレ色ですが、まれにピンク色や白色もあるそうです。花披片の真ん中には、オレンジ色の筋があります。
花をよく見ると、ジャーマンアイリスのような感じで、外来種ということに納得しました。

キュウリグサ:胡瓜草(迷惑かけた別名) 

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キュウリグサ:胡瓜草(ムラサキ科キュウリグサ属)が、長い葉柄つけた丸いさじ形の葉を地上に広げています。
この姿からキュウリグサにはタビラコという別名があります。
春の七草の“ほとけのざ”は、今のコオニタビラコだという牧野博士説が定着していますが、“ほとけのざ”というやさしい名を持っていた草が、どうしてコオニタビラコというこわい鬼の名がついてしまったのでしょうか。
一説によると、七草のほとけのざは、田んぼに這いつくばる姿からタビラコともよばれていたようです。(古い文書では、“ほとけのざ”と“たびらこ”が別種として載っている例もあるそうです)
ところが、シソ科のホトケノザが勢力を広げて本来の”ほとけのざ“の名を横取りしてしまったことと、タビラコがキュウリグサの別名になっているのでこれと混同されないために、ホトケノザもタビラコも名乗れず、やむなくよく似たオニタビラコノ小型版ということでコオニタビラコと、鬼でもないのに鬼がつく名になったのだといいます。
真偽のほどはともかく、不幸なコオニタビラコの名前の変遷に、心ならずも関わってしまったかもしれないキュウリグサも、間もなく勿忘草に似た薄紫の花をつけます。

ギンバイカ:銀梅花(花より先に見た果実)

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公園でブルーベリーのような黒紫色の果実をつけた低木を見かけました。
名札を見るとギンバイカ:銀梅花(フトモモ科ギンバイカ属)とありました。いつぞや、梅の花に似た純白の花が花嫁のブーケに使われると聞いて、一度その花を見たいものと思っていましたが、はからずも花より早く実を見ることになりました。
地中海沿岸の原産で、古くから南欧の庭園に植えられ、ゲッケイジュ、オリーブなどと共に地中海沿岸代表的な庭木になっています。
英語でマートル(myrtle) , ドイツ語ではミルテ(Myrte)から、ミルトスともよばれ、愛や不死、純潔を表徴するといわれ、花が結婚式などの飾りによく使われるので「祝いの木」などとも呼ばれます。
場所が分かったので、6~7月に咲くという花を見に行くつもりです。

ショカッサイ:諸葛菜(白花が咲きました)

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白花
通常の紫花
毎年種をまいて育てているショカッサイ:諸葛菜(オオアラセイトウ・ムラサキハナナ)に白い花が咲きました。花芽をつける前から本来薄紫を帯びる茎葉が白っぽいので気になっていましたが、咲いた花を見るとやはり白色でした。
植物学的にはアルビノ(albino 羅"albus;白い + ino" 英: albinism)といわれる、光合成色素を合成できない突然変異個体ではないかと思われますが、このような個体は独立栄養が営めないため、種子中の栄養を使い切ってしまった時点で枯死することになるとありますので、観察を続けて、もし種子ができたら、来年蒔いて、どういう個体が出現するか見てみたいと思っています。
ところで、このショカッサイ:諸葛菜・オオアラセイトウ・ムラサキハナナ(アブラナ科オオアラセイト属)は、中国北部・中部の原産の1〜2年草で、江戸時代にはすでに栽培されており、わが国の気候に適応し、帰化植物と思えないほど広がり、場所によっては雑草化し群生しているくらいです。
別名が多く、かつそれらが実際にも平均的に使われていて、図鑑によって異なる名前が見出しになるのもこの花です。
ショカッサイ:諸葛菜の名は、三国志で有名な宰相諸 葛亮(孔明)が、軍隊の食料補給に利用したという言い伝えによるというのですが、唐代のころから蜀(四川省地で)で使われた諸葛菜という呼び名は、蔓青(まんせい:カブラ)であったそうですし、現在の事典でも、諸葛菜は蕪青の別名として、またべつに二月藍という野菜をさす場合があるとしているそうで、少なくとも諸葛孔明がどうこうという史実はなさそうです。諸葛菜の中国での別名は“菜種の花“を意味する「菜籽花」(ツァイツーホア)だそうです。
別の名のシキンソウ:紫金草は、1939年にある日本の軍人が、激戦地となった南京郊外で孫文の陵墓がある紫金山のふもとから記念に種子を持ち帰ったことにちなんで名づけたという話があります。また日中戦争期に出た生物学者の見聞記に、中国の線路沿いに咲くこの花の和名として記したというハナダイコン:花大根の名は、いまでも通用してはいますが、同じアブラナ科の多年草で花に香りのある(Hesperis matronalis L)にも使われているため、近年ではムラサキハナナ(Orychophragmus violaceus)が標準的に使われています。
3〜5月に咲く花は淡青紫ですが、濃淡があります。耐寒性が強く、低温にあわないと開花しません。紫色の花びらに金色の雄蕊で、アブラナ科の特徴である4強雄蕊が目立ちます。紫金草の名は案外こんなところから来ているのかも知れません。

イヌコハコベ:犬小繁縷(庭にもありました)3月16日

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仲間と大阪南港を歩いていて、「見たいと思っていた草を見つけた」という声がしました。
どれどれと覗いてみると、一見何の変哲もない小さなハコベです。聞いてみると、ヨーロッパ原産
のイヌコハコベ:犬小繁縷(ナデシコ科ハコベ属)で、コハコベに似るが、花に花弁を欠くこと、つまりすべて閉鎖花状であること、種子に直径が1mm以下であることが特徴だといいます。
家に帰って念のために庭を見るとよく似たハコベが生えています。図鑑がいうもう一つの区別点である萼片の基部の紫色の斑点が確認されました。何のことはない花壇や植木鉢の邪魔になるので、しきりに引き抜いていたハコベがそのイヌコハコベだったのです。
1978年に千葉県船橋市で初めて見出されたというイヌコハコベ、我が家の庭でもこの時期の支配的な雑草となっていました。

オオイタビ:(外見は美味しそうだが)

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道端の石垣にびっしりとまつわりついたオオイタビ(クワ科イチジク属)のところどころにイチジク状の雄の花嚢が熟れたように紫色になっていました。
イタビカズラ(11年11月1日記事)と同じように気根を出して岩や木にはいのぼります。葉はイタビカズラより幅が広く、楕円形で先はあまりとがりません。
雌雄異株で、イヌビワ(6年2月22日記事) などとも同じように特定のコバチと絶対的共生関係をむすびます。雌花嚢と雄花嚢は外観が異なりますが働きは異なり、雌花嚢には小さな雌花がびっしりとつき、コバチが運んでくる雄の花粉によって受粉、種子を作り、秋には熟して鳥に食べられるなどで種子散布をします。一方雄の花嚢には雄花のほかに退化した雌花があり、コバチの幼虫が冬越し、繁殖する場になります。(上の黄色いのが雄花、下の赤いのは退化した雌花)
イタビカズラに比べて花嚢が大きいことからオオイタビの名がついたと思われますが、今の時季残っているのは紫色になっているものの、すべて雄花嚢であり食べられません。

ヒマラヤユキノシタ:ヒマラヤ雪の下(名前に違和感があるが)

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庭にヒマラヤユキノシタ:ヒマラヤ雪の下(ユキノシタ科ベルゲニア属)が咲いています。アフガニスタン、パキスタンからチベットにかけて分布する常緑の多年草で、丈夫で寒さや乾燥に強く、庭の石組みや、鉢植えなどで育てられ、基部は太くて短い棍棒状の根茎があり、地面を匍匐するようにして伸びるのでグランドカヴァーにも用いられます。秋に株分けで殖やします。長さ20cmほどの葉は倒卵型で厚くて光沢があり、3〜4月高さ20〜30cmほどの花茎に淡紅色の花を多数固めてつけます。種間雑種ができやすいためいろいろな園芸品種ができるといいます。
見た目には日本のユキノシタに似ないので、ヒマラヤユキノシタという名に違和感がなくもありませんが、大岩軍配、大岩団扇、桜鏡などの日本的な別名があるのに定着しないのは、みるからに外来種っぽいからなのでしょうか。

ザイフリボク:采振り木(美しい冬芽)

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寒かった今年の冬、ようやく春の気配が漂ってきました。
この時季いつも口ずさみたくなるのが童謡「どこかで春が」(百田宗治詩、草川 曲)です。
? どこかで「春」が生まれてる
どこかで水が流れ出す
? どこかで雲雀が啼いている 
どこかで芽の出る音がする
? 山の三月東風吹いて
どこかで「春」が生まれてる
特に第2節の“どこかで芽のでる音がする”は詩人の繊細で鋭い感性がほとばしって鮮烈です。
美しいといわれるザイフリボク:采振り木(バラ科ザイフリボク属)の冬芽も膨らんで、今にも音をたてて開きそうです。
芽鱗は赤色~紅褐色で美しいつやがあり、少し開きかけた芽鱗のふちから、白い毛が伸びています。
ソメイヨシノより2週間ほど遅れて咲くザイフリボク(06年4月27日記事)は、本州宮城県以南、四国、九州の山地に生える落葉小高木で、互生する葉は、長さ4~9cmの楕円形、若葉の裏面に白い綿毛が密生しますが後に無毛になります。
花が美しいので庭木としてもよく植えられます。春、前年の枝の節から白い線形5弁の花を総状花序につけます。

コクサギ:小臭木(冬芽も面白い)

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嫌な臭いだけではなく、左右2個ずつ互生する葉序や、ロケットのようにはじき出す種子など話題の多いコクサギ:小臭木(ミカン科コクサギ属)ですが、美しい冬芽もまたなかなかのものです。
頂芽は葉芽で先は尖り長さ5〜7mm、芽鱗は4列に並び12〜18枚あり緑色〜濃い紅紫色、ふちは灰白色で美しい模様になります。
樹木の同定は、葉のある夏よりも冬芽の方が確かだという人もいます。コクサギの冬芽をみているとなるほどという気がしてきます。

アオキ:青木(雌木を求めて幾千里)

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井伊大老が暗殺された万延元年(1860)の10月、一人の英国人が日本の土を踏みました。
ロンドン園芸協会付属の庭園で働いていたロバート・フォーチュンの訪日の目的のひとつは、なんと、すでにイギリスの在来品種となっていたアオキ:青木(ミズキ科アオキ属)の雌木のために、雄木を手に入れることでした。
1760年ごろ日本から移入されたアオキは、当時イギリス人が所有する常緑灌木としては、最も耐寒性が高くて、ロンドン特有のスモッグにも強く、有用な外来種であったものの、ヨーロッパのアオキはみな雌木ばかりで、あの深紅色の漿果を見ることができなかったのです。
フォーチュンは首尾よく雄木を手に入れ無事イギリスに送り届けます。
「イギリスの冬から春を通して、深紅色の実をいっぱい付けたこの植物が、われわれの家の窓や庭を飾る情景を想像されたい。そのような結果の現れは、私がイギリスからはるばる日本に旅行しただけの価値があると思う」と誇らしげに書いています。(ロバート・フォーチュン“幕末日本探訪記”講談社学術文庫より)
30年以上もの昔、日本人の間でパリの吉兆の名がある高級レストランへ行ったとき、店の前や中庭にアオキが大事そうに植えられていました。こんな木の何が有り難いのかと不思議に思ったのですが、雌木を求めて来日したという話を聞くと、冬にも緑を保ち、真っ赤な実をつけるアオキは、向こうの人にとっては大変珍しく貴重なものであるようです。

ヨシガモ:葦鴨(植物園で水鳥に会う)

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まだ花も乏しい雨の京都植物園の池で、ヨシガモ:葦鴨(カモ科マガモ属)が泳いでいました。
間近に見たのが初めてだったので、ナポレオンの帽子といわれる紅紫色と緑色の光沢ある後頭部から伸びる冠羽や、鎌のように垂れ下がる長い3列風切、胸から腹ヘかけての白黒の縞模様などをはっきり見ることができて、思いがけない植物観察の副産物となりました。

ユキワリイチゲ:雪割一華(雪降る里にユキワリイチゲ)

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ユキワリイチゲ:雪割一華(キンポウゲ科アネモネ属)は、このところ、ほとんど毎年丹波篠山へ見に行くのが習わしにあっていましたが、滋賀県甲賀市土山の瀧樹神社境内に群落があるというので、今年は見学バスに乗せてもらって行ってきました。
杉の木立の間に群生するここのユキワリイチゲは見事で、時期的にも丁度でしたが、残念なことに冬型の気候で晴れ間が少なく、花の開き具合が今一つでした。
雪の中にすでに芽を出していることから"雪割り“の名があるというほど早咲きの花ですが、この仲間は
晴れた日の昼間、温度が上がると開き、曇りや夜は閉じます。開いた花が、雪や雨でダメージを受けないようにするとともに、花弁や花粉など開花にともなう維持コストを節減するためと考えられています。
花こそ全開ではありませんでしたが、4月も近いというのに小雪がちらついてお膳立てもよろしく、圧倒的なユキワリイチゲの群落を見て満足して帰りました。

サワラ:椹  (ヒノキ科の花粉始まる)

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万博公園のサワラ:椹 (ヒノキ科ヒノキ属)の葉裏に花をつけていました。
雄花も雌花も枝先につきます。雄花は褐茶色、先端部につく雌花は泥白色をしています。
ヒノキの仲間でありながら、材としては人気がなく、公園などに植えられるほかは、植林されることはまずないといわれます。
葉裏にはX字形またはチョウチョ形の白い気孔帯が目立ちます。
春先多くの人を悩ませるスギ花粉が峠を越し、ヒノキの時季になったと報じられています。
長年苦しんだ春の花粉症が、昨年あたりから少し軽くなった感じがあり喜んでいたところ、ある人から歳を取って体力が低下したら花粉症が収まると聞いて、喜んでいたのが一転がっかりということになりました。
今年初めての暖かさいうこの日、強い春風が吹いていました。家へ帰るころからしたたかにくしゃみと鼻水が出て立派に花粉症が復活していました。まだ完全に老いぼれたのではないと、つらい中に少し安心という複雑な思いでした。

アメリカハナノキ:亜米利加花の木(日米でよく似た木)

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雄花


雌花公園にアメリカハナノキ:亜米利加花の木(カエデ科カエデ属)の花を見かけました。
北米東部原産の落葉高木で、英名はred maple 、ベニカエデの別名があります。
雌雄別株で、花は橙紅色〜濃紅色で前年枝の葉脇に束生します。
長野、愛知、岐阜などでの隔離分布で知られている日本のハナノキは、このアメリカハナノキと極めて近縁だといわれ、変種といわれることもあるということです。あるいは両種には遠く離れた隔離分布の歴史がある名かもしれません。
春まだきの公園で、アメリカハナノキは、精一杯、衆に先駆けて花をつけていました。

ユキワリイチゲ:雪割一華(開かぬが花?) 

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追手神社にて

ユニトピア篠山にて(1)

ユニトピア篠山にて(2)
3月27日の記事で滋賀県甲賀市土山の瀧樹神社境内にユキワリイチゲ:雪割一華(キンポウゲ科アネモネ属)の群落を紹介しました。
せっかくの大群落が、天候のせいで十分に開花していなかったのが残念で、3日後、快晴となったので今度は、篠山市大宮前追手神社のワリイチゲを見に行きました。
着いたのは昼前だったためか、ここも花は半開きです。やむなく時間稼ぎに、2時間ほどかけて近くの金山へ登って再度神社へ戻りましたがやはり満開とはゆきませんでした。
遠征してからにはと、執念深く以前見つけておいたユニトピア篠山にまわりました。ここでやっと、夕陽を浴びて満開のユキワリイチゲに出会うことができました。
ところがその姿はいつも見なれている半開きの姿とは違い、寒中雪を割って咲き出でる楚々とした風情ではなく、いかにも開きっぱなしという感じです。花は開きさえすればよいというものでもないことを知りました。
篠山での半開きと満開のユキワリイチゲ、あなたならどちらがお好きでしょうか。

セリバオウレン:芹葉黄連(白色が美しい雄花)

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雄花


雌花

何種類かのスプリングエフェメラルが咲く篠山市追手神社一帯で、少し離れたところにセリバオウレン:芹葉黄連(キンポウゲ科オウレン属)の群生地があります。
山の樹下に生える常緑の多年草で、葉はすべて根生、なかほどで多裂した2回3出羽状複葉で多数の小葉があります。春高さ7cmくらいの花茎を出し、茎上に柄のある径1cmほどの白い小花2-3個を開きます。雌雄異株、雄花は花弁状の萼片が5個、雄蘂が多数で葯は白色、雌花は紫色を帯び、花弁状の萼片が5個、へら状の花弁と雌蕊がともに10個ほどあります。
名前のもととなった中国の黄連とは別物だそうですが、同じように多肉の根茎は黄色く肥厚しており、やはり重要な薬用植物として、古くから胃腸薬などに用いられています。(セリバオウレンは年中葉を保つので、いわゆるスプリングエフェメラルには属さないとも言われています)

キクラゲ:木耳(梅の木に咲いた)

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梅の古木の太い枯れ枝に生えたキクラゲ:木耳(キクラゲ科)が、春の光を受けて褐色に光っていました。
秋から春にかけて広葉樹などに普通に群生し、円盤状、耳状など形態は変化に富みます。
乾燥したものが食品として売られているおなじみのキノコで、乾燥時には小さく縮み、湿ると元へ戻ります。
乾燥したキクラゲからは想像し難いくらい透明感のある美しさでした。

タマゴケ:玉苔(緑の針山)4月6日

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半日陰の石垣に緑色の丸い?をたくさんつけたきれいな苔を見かけました。
タマゴケ:玉苔(タマゴケ科)は、まるで緑の頭をつけた待針を刺した針山のようにみえます。
山道沿いの土の上などにふつうにみられる苔で、葉は細長く、もこもこと盛り上がって柔らかい手触りです。
春の訪れを告げるかわいい苔です。
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