戸隠森林植物園のところどころで、ひざ丈に満たない低いアオキが立派に赤い実をつけているのを見かけました。
ヒメアオキ:姫青木(ミズキ科アオキ属)です。アオキの日本海側多雪地帯型の変種で、北海道、本州の日本海側の多雪地帯に分布し、山地の林内、林縁のやや日陰になる場所に自生します。
多雪に耐えるように、茎や枝がしなやかで、ほふく型化し、雪の圧力に適応した常緑樹の一つで、日本海要素といわれる日本海側に特有な植物群のなかの一つです。
この仲間ではユキツバキが知られていますが“むかご”でも同様のエゾユズリハ、ハイイヌガヤなどをとり上げています。
ヒメアオキは、アオキよりひとまわり小さく、高さは1mほど、幹は直立せず積雪にまかせるように横這いし、葉がつく部分で斜めに立ち上がります。
葉の形は長楕円形で葉の縁には粗い鋸歯があります。花期は3〜5月で、小さい褐色の花をつけ、果実は卵形の液果で種子を1個含み、秋頃から赤く熟し、翌年の開花の頃までついています。