春になって新しい葉が成長すると、いっせいに古い葉が譲って落ちることから、代々譲ってゆくのでめでたいとして葉を新年の飾り物にするユズリハ:譲葉(ユズリハ科ユズリハ属)が、赤い冬芽を膨らませています。
頂上に大きい葉芽、その下の各々の葉脇に小さく丸い花芽がついています。よく見るとなかなかユニークな冬芽です。
常緑高木または低木で、葉は互生、雌雄別株で花序は総状、花弁はなくときに萼も退化しています。
かつてはトウダイグサ科にふくめられていましたが、DNE系統では、カツラ科やマンサク科との類縁が示されています。
ユズリハ科にはユズリハ属しかなく、そしてこの属は東アジアの温帯から東南アジアにかけて約10種があるだけの小世帯であり、そのうちヒメユズリハ(’09.11.26記事)、エゾユズリハ(’10.11.26記事)など5種が日本に産します。