ウツギ:空木(ユキノシタ科ウツギ属)が満開です。旧暦4月卯月に咲くので“卯の花”の名で親しまれており、高槻市民の花にもなっています。枝先に白い鐘形の花がむらがって咲く姿はおなじみですが、葉の両面や、花柄や萼などに星状毛が目立つなど、白花としての清純なきれいさにやや欠ける気もします。
その花の内部を覗くと、10本ある雄蕊が特徴ある形をしているのが見えます。
雄蕊の白い花糸の両側に翼があり、翼の先端がぴんと突き出て、その先に黄色い葯がつく姿は、まるで灯がついた蝋燭のようです。
花糸を目立たせて、送粉者を誘う植物に、ネムノキやコアジサイなどがありますが、花弁の中に潜んでいるウツギの花糸が、このように凝った造作をしている意味はよく分かりません。