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Channel: 新・むかごの日記
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クマガイソウ:熊谷草(熊谷直実の母衣)

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奥伊吹山にクマガイソウ:熊谷草(ラン科アツモリソウ属)が咲いているというので見てきました。
袋状の唇弁を源平合戦で、平敦盛を討った熊谷直実の母衣(矢除けの布製の袋)に見立ててこの名があります。
山野の樹林の下に生える多年草で、近年自生地が少なっているといいます。ここでは、山荘の主人がよそから移植したものが、いつのまにか群生するようになったそうで、周囲の環境がよほど自然繁殖に適していたのでしょう。
茎の高さは20〜40?、葉は大きくて直径10〜20?の扇形で縦じわが目立ち、2個が対生状につきます。花は大形で、茎の先に1個つき、背萼片は淡緑色、唇弁は袋状にふくらみ、紅紫色の脈があります。
同じ仲間に、熊谷直実の相手役のアツモリソウがあり、こちらはやや小ぶりに見え基本的な花色が紅色です。白くていかついクマガイソウ、赤くてやさしげなアツモリソウとは、気の利いた名づけといえます。もっともいつぞや礼文島で見たレブンアツモリソウは、平家の赤ではなくて薄黄白色でした。

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