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Channel: 新・むかごの日記
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ハクウンボク:白雲木(一皮脱いでも毛皮で守る)

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初夏白い花が多数穂になってつく姿を白雲に見立ててこの名があるハクウンボク:白雲木(エゴノキ科エゴノキ属)の冬芽がふくらんでいます。
一般に冬芽は多数の芽鱗で保護されるのが普通ですが、この木ははじめその役割を葉柄の基部にゆだねています。葉柄内芽といわれるこの形は、ウリノキ、スズカケノキ、ニセアカシア、ユリノキなどでもみられます。
晩秋になり落葉すると初めて芽が外に現れますが、この時大切な茎頂部は褐色の長毛に覆われた幼葉につつまれていて、毛皮のコートに包まれて冬をすごします。
寫眞を見ますと、大きい方の主芽(仮頂芽)の下に小さい副芽があり、冬芽の根元をマフラーのように取り巻く落葉した葉柄痕が見えます。
ハクウンボクでは、葉が芽鱗にまで特殊化しなくて、早くに成長が止まった小形の葉がそのまま茎頭を保護しています。このような芽を裸芽といいますが、画鱗を持たない代わりに長い毛が断熱の役割を果たしているようです。

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