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Channel: 新・むかごの日記
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キレンゲショウマ:黄蓮華升麻(剣山の花?"天涯の花"を剣山に見る) 

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昨日、宮尾登美子の小説”天涯の花“で一躍知られるようになったキレンゲショウマ:黄蓮華升麻(ユキノシタ科キレンゲショウマ属)を見に行ってきました。
15年ほど前、5月の連休に剣山に登った時はこの小説はまだ世に出ていなく、植物に関心もない時だったので、この花の名前を知る由もありませんでした。
植物に関心を持ち始めて以来一度は見ておかねばとの思いが募り、今では日帰りが可能になったバスツアーに参加しました。
剣山(1955m)の頂上へ登ったあと、下山途中から登山道を離れて、昔からの行場となっている岩場に下ります。自生地のキレンゲショウマの花は、少し前の小雨に濡れて鮮やかな黄色に光っていました。
キレンゲショウマは、奥多摩御嶽神社付近に生えるキンポウゲ科のレンゲショウマ(08年9月6日記事)に似て花が黄色なのでこの名があるユキノシタ科の大形多年草で、西日本の石灰岩帯の特産で、やや湿った林下や傾斜地に生え、高さは60~120cm、茎は分岐せず、葉は対生し、掌状で径12~15cm、長い柄があります。
夏、茎の頂部から花柄をだし5弁の鐘形の美しい黄色花を下向きにつけます。雄蕊15本、雌蕊の花柱は3〜4本あります。
この群生地は平成12年世界的な希産植物として天然記念物に指定されました。
学名もKirengesyomaと独立の属として扱われるキレンゲショウマは、決して華やかな花とはいえませんが、厳しい岩場に咲くその姿は、捨て子という幸薄く生まれた“天涯の花”の主人公珠子が、自らの手で幸せをつかんでゆく姿に重なって見えてきました。
(剣山の山行き記は”むかごの高槻”でも取り上げています)

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